2011/04/14

Twitterでの投稿まとめリンク集 #ptsd_jp #311care #jishin

Twitterで繰り返しお伝えしてきた事をリンク集に纏めてみました。
ご活用いただければ幸いです。

1  大切な人を亡くされた方へ

2  支援者の方達へ

3  リラックスのための腹式呼吸

4  今避けるべき事

5  セルフケアの方法

6  自分を休ませる

7  被災地外の人

8  言わない方がいい言葉

9  震災後の心の反応1

10 震災後の心の反応2

11 震災後の心の反応3

12 以前に震災を経験した方へ

13 被災したご家族の方々へ

14 医師や周囲に相談することに抵抗がありますか?

15 被災した家族に連絡したら…

医師や周囲に相談することに抵抗がありますか?

「医師に頼ったからといっても、せいぜい薬を飲まされるだけだ」という抵抗感を
感じる方も居るかも知れません。適切な処方は心を楽にします
それだけでは物足りないという方は、どうぞ #ptsd_jp に吐き出してください。
分かってくれる人がきっと居ます。


「自分の心の内を話したからと言って、どれほどの人が分かってくれるのか」と疑問を
抱く人もいるでしょう。皆同じように傷付いています。思いを共有する事は、それだけでも
心のケアになります。周囲に話す事に抵抗があるなら医師に頼ってください

震災後のこころの反応3

不安な気持ち、怒りなどを共有し、自分だけではないんだ、みんな
苦しんでいるんだと知ることは、一人で閉じこもっているよりも心のケアになります。
自分に一番無理のない形で気持ちを共有してみてください。 #ptsd_jp に呟いてくれても


不眠、悪夢、不安、フラッシュバック、音に過敏、人混みがイヤ、疲労感、
絶望感、自責の念、イライラ、怒り。どれも震災後であれば当たり前の心の反応。
押し殺さず、周囲に話したり医師に相談したり。 #ptsd_jp につぶやいてくれても。


「助けて貰ってばかりいる」「恩返しするには頑張らなくては」と、落ち込んだり、
自分の心の問題を押し込めようとする人も居るでしょう。しかし、思いを閉じこめすぎるのは
問題です。周囲と話したり、医師に頼ったり、 #ptsd_jp に吐き出してくれても。


先の展望が見えず、イライラしたり落ち込んだり怒りを覚える人も。
皆、大なり小なり同じように感じるものですが、症状が辛い時には医師に頼ったり周囲と話したりして。 #ptsd_jp に吐き出してくれても。


震災後、涙が止まらない、フラッシュバックする、悪夢を見る…。どれも当たり前の反応。
心の不調に苦しんでいる人達はみんな、「心が痛い普通の人」。
骨折しているのに外科へ行かない人は居ない。心が折れそうなら、ぜひ周囲や医師に頼って欲しい

被災したご家族の方々へ

被災地のパパ、ママの中に、子どものことに集中するあまり、自分のケアが
後回しになっている方は居ませんか?辛いときには医療チームに相談してください。
#ptsd_jp につぶやいてみて下さい。分かってくれる人が必ず居ます。


【ひさいちのこどもたちへ】きょうは、よくねむれましたか?ごはんは、おいしくたべられましたか?
おともだちと、なかよくあそべましたか?こまったことがあったら、まわりのおとなや、
おいしゃさんに、そうだんしましょう。


【ひさいちの小学生へ】しんさい後から、友達と遊ぶ元気が無くなったりしている人は
居ませんか?夜はちゃんとねむれていますか?ねむれなかったら、
回りの大人やお医者さんにそうだんしましょう。


【被災地の中・高生へ】ボランティアに参加している人も多いでしょう。
張り切りすぎていませんか?きちんと休憩していますか?無力感を感じたりしていませんか?
ふと立ち止まって、自分のハートにも耳を傾けてください。問題が有れば医療チームに。


【被災地のご老人】突然「家へ帰る」と言い出す方が居るかも知れません。落ち着いて、
「一緒に帰りましょうね」と言って、手を繋ぎ、近隣をぐるっと一回りしてあげて下さい。
落ち着いたら医師に報告して上げてください。


ご家族や周囲に、心の不調を訴え、無気力になっている方は居ませんか?
あのような出来事の後であれば、当然の心の反応です。叱咤激励する前に話しを聞き、
医師に相談してあげてください。


お子さんやお孫さんが、寝付けなかったり、夢を見て飛び起きたりしている…という方は
いらっしゃいますか?未曾有の事態の後なので当然の心の反応ですが、
放置するのは良くありません。医師などに相談なさって下さい。
気になることが有れば#ptsd_jp まで。


震災後ストレスを抱えたお子さんのことを心配するのも、ご苦労があると思います。
お子さんが夢などで怯えて起きたりしたら、「抱きしめる」ではなく、「抱き合う」ように
意識を変えてみてください。ご自身のストレス軽減にもなります。


地震ごっこ、津波ごっこをするお子さんが居るかも知れません。
子供なりに、受けたストレスを解消するために行っています。叱る必要は有りません。
他の人の迷惑になるようなら場所を移すなどしてみて下さい。

震災後のこころの反応2

周囲に、泣いている人、不安がっている人、怯えている人は居ませんか?
相手が話せる範囲で、聞いてあげてください。無理に聞き出したりアドバイスする
必要は有りません。お医者様に相談する必要が有ると感じたら、申し出てあげてください。


大切なのは、泣きたいときに泣くこと、泣ける環境がある事。辛いときに辛いと言えること、
言える環境がある事。自分一人で抱え込まず、医師を頼ったり身近な人に聞いて貰ったり。 
#ptsd_jp に吐き出してくれても。


悪夢が酷くて、目が覚めても疲労が取れない方も。ストレッチや深呼吸、腹式呼吸などは
役にたちますが、何よりも最大の敵は「我慢」です。一人で抱え込まず、
無理なく話せる範囲で、周囲やお医者様に相談してください。 #ptsd_jp に吐き出してくれても


踏ん張って頑張って歯を食いしばっている貴方。立ち止まって、自分の心の声を
聞いて上げてください。眠れなかったり、突然震災の光景を思い出したりしていませんか?
放置するのは良くありません。医師に相談したり、 #ptsd_jp につぶやいてみて下さい


未だ行方不明の人を捜し、でも見つからずに茫然自失になっている方も多いでしょう
どうか、少し休まれてください。無力感、不安感、不眠が強いなら、
医師などに頼るようにして下さい。周囲の人と話したり、 #ptsd_jp につぶやいてくださっても。


「自分だけ助かってしまった」「他の人も助けられたかも知れない」など自分を責め、
怒りの持って行き場がない方はおられますか?震災後であれば当然の心の反応です。
丸めた服を殴ってみたり、人の居ないところで大声を出すのもストレス軽減に。


被災地内外に関わらず、不安、不眠、いらだち、怒りなどの症状は、
あなただけが抱えている問題ではありません。かといって、放置しても良いものでもありません。
お医者様に相談なさるか、 #ptsd_jp につぶやいてみてください。

被災した家族に連絡したら…

被災した家族に連絡を取ったら、ネガティブになっていたり八つ当たりをされたりし、
戸惑ってしまう人も。サンドバックになれというのは酷ですが、なるべく同意し
話しを聞いて上げて下さい。自分までつられて、何日も不安感が強く続く場合は
心療内科などに相談なさって下さい。


被災した家族と連絡をとり続けていると、無力感に襲われたり不安になったり、
抑鬱状態になってしまう方が居るかも知れません。
決して我慢せず、心療内科などにご相談なさってください。

以前に震災を経験した方

以前に震災の経験がある方の中には、当時の光景を思い出して、
具合の悪くなる人が居るかも知れません。我慢せず、
心療内科で相談するようになさって下さい。#ptsd_jp に呟いてくださっても。

自分を休ませる

みんな頑張っているのだから…と思う方も多いでしょうが、自分を守ることを
優先する必要があります。疲れを感じた時は頑張りすぎず、まずはからだを休めましょう。
眠れなくても、布団に入って目を閉じるだけでも疲れは取れます。


軽いストレッチも、体を休ませるのに効果があります。


被災地においては、「自分だけ休む」というのはなかなか難しいことと思います。
しかし、倒れてしまっては何にもなりません。どうか自分の心身に注意をして、
息をとる事を忘れないでください。あなたは1つの財産なのです。



言わない方がいい言葉

心の不調を抱えていても、必死でそれを押さえ込み、耐えている方も多く居ます。
「思ったより元気そうですね」という言葉は励ましにも聞こえますが、
ともすると相手の現状に対する配慮に欠けた言葉になりかねません。


心のバランスを崩している人に対して、「情けない」とか「なんでそんな事に」とか
「死んでいった方々に申し訳ない」「心が弱いから」などの言葉を使わないように
気を付けて下さい。震災後に起きた心の不調は、その人に全く責任がありません。


それ以外の言わない方がいい言葉については、こちらをご参照下さい。

被災地外の人

被災地外の人の中にも心の不調が出る方は多くいます。テレビを繰り返し見たことで
起きているかも知れません。そのような方に対して「被災してないのに」などと
言うことは避けて下さい。早めに心療内科などにかかるよう、手助けして上げてください


抑鬱的になったり、自傷行為をしたくなったりする場合は特に、
早急に心療内科へ行くようになさって下さい。

震災後のこころの反応 1

ASDやPTSDになった原因が自分にあるかのように思う必要はありません。
異常な出来事を経験なさった後ですから、当然の心の反応です。
あなたが狂ってしまったわけでも有りません。
辛いときは周囲に話したり医師を頼ったりして下さい


大きな物音にビクッとしたり、人混みが怖くなったり、突然怖い記憶が蘇ってくる
などという事はありませんか?結果的にそれが一時的であったとしても、
押さえ込むのは得策ではありません。ぜひお医者様や #ptsd_jp にご相談なさって下さい。


張り詰めていた緊張感から一転して、無力感、絶望感、脱力感にさいなまれている方は
いらっしゃいませんか?それは当然の心の反応です。決して一人で抱え込まないでください
。医師にご相談なさるか、#ptsd_jp につぶやいてみて下さい 


お子さんやお孫さんが、寝付けなかったり、夢を見て飛び起きたりしている…という方は
いらっしゃいますか?未曾有の事態の後なので当然の心の反応ですが、
放置するのは良くありません。医師などに相談なさって下さい。気になることが有れば#ptsd_jp まで


家族や家を失ったり、行方の分からない人を捜している方も多いでしょう。
夜は眠れていますか?辛いことを突然思い出したりはしていませんか?
ご自身の心の声にも耳を貸してあげてください。 #ptsd_jp につぶやいてみたり医師に相談して下さい。


温もりは大切です。体温を感じると人間はホッとします。
辛いとき、辛い人が近くにいるとき、手を握ったり背中をさすったりしてあげて下さい。
体の接触を嫌う方もいらっしゃるので、基本的には側に居て
一人じゃないという事を伝える必要があります。


被災地内外に関わらず、ご家族や周囲に、心の不調を訴え、
無気力になっている方は居ませんか?あのような出来事の後であれば、当然の心の反応です。
叱咤激励する前に話しを聞き、医師に相談してあげてください。

大切な人を亡くされた方へ

①つらくても、ご遺体と対面し、弔いの儀式などを通すことによって、
現実を受けとめることができるようになります。


②「自分が○○をしていればあの人は助かったかもしれない」というような罪の意識を感じることがあります。自分の中に湧き上がる深い悲しみの感情を否定せず、自然に受け止めましょう。泣き叫んでもイイのです。


③大切な方が居ないことを実感し始めたら、家族や仲間に話を聞いても らい、
支えあうようにしましょう。苦しい時、寂しい時は、遠慮せず、周囲に助けを求めることが大切です。


④新たな生活へ移るとき、亡くなった方を思い悲しむだけでなく、その方が居ない状況に
徐々に適応していくことが大切です。亡くなった方への思いを大切にしながら、
新しい生活に向かう自分を認めることが必要になります


【きょうだいや親をなくした子どもに対して】感情を抑制させるような発言は避けましょう。
(「しっかりしなさい」、「お母さんを支えるようにがんばりなさい」など)。


身近な人を亡くした後、次のような症状が現れる場合があります。
症状が強かったり長引く場合には、専門医に相談する必要が出てくるでしょう。



◆ 亡くなった人のことで頭がいっぱいである 
◆ 亡くなった人と同じ部位が痛む 
◆ 思い出が不快である
◆ 死を思い出させるものごとを避けてしまう 
◆ 死は容認できない 
◆ 人生は空っぽであると感じる 
◆ 亡くなった人と会いたくて仕方がない 
◆ 亡くなった人の声が聞こえる 
◆ 亡くなった人と関わる場所や物に引き込まれる 
◆ 亡くなった人を見かける 
◆ 死に対する怒り 
◆ 自分だけ生き続けるのは不公平であると感じる 
◆ 死に対する不信感 
◆ 死を苦々しく感じる 
◆ 茫然とする、あるいはぼーっとしている 
◆ 他の人がねたましい 
◆ 他の人を信じることが難しい 
◆ たいていの時間、孤独を感じる 
◆ 他の人を気にかけることが難しい

参考にした論文 「災害後の悲嘆(グリーフ)の理解と対応」


支援者の方達へ

ストレスを感じたら、早めに対処してください。「出来たこと」に目をむけ、その日の
体験や自分の気持ちを仲間に話しましょう。休憩時間には、しっかり休むことを
心がけてください。燃え尽きないよう、セルフケアは早めに。


組織的に休息をとるには、まず組織のリーダーが進んで休息をとることが肝心です。
「今は休んでいるときではない」と思われるでしょうが、
長期戦になることを考えると、今無理をして倒れてしまっては元も子もありません。

今避けるべき事

①気持ちを無理に抑え込むこと 
②要望を我慢すること 
③お酒を飲みすぎること 
④怖かった体験を長く思い返すこと 
⑤自分を責めること 
⑥他人を責めること

リラックスの為の腹式呼吸

鼻からスッと吸い、お腹に空気をためましょう。口から少しずつ息を吐き、お腹を引っ込めていきましょう。
この方法は、老若男女、全ての方に有効です。お子さんがいれば、一緒にやってみましょう。 
軽く目をつぶって行うと、更に効果があるそうです。


他にも、軽くストレッチすることも効果があります。
避難所であまり動いていない…という方は、ぜひお試しください。

セルフケアの方法

①安心できる人に、悲しいこと、つらいこと、不安や怒りなどの思いを、話せる範囲で
話しましょう。しかし、話をしたくない時もあります。その時は、自分の思いに従いましょう。


②意識して食事と睡眠、そして休息をとるようにしましょう。。焦る気持ち、
早く何とかしたい気持もあるでしょうが、まずは自分自身の体力を
保つことを忘れないようにしましょう。


③怖かった体験やシーンが思い返される時は、我慢せずに気分を切り替えましょう。
「明かりを点ける」「周りを見る」「うがいをする」「マッサージする」「からだを動かす」
「人と話す」などのことが役立ちます。


④「あの時、自分がこうしていたら」という考えから距離を置くようにしましょう。
自分を責める気持ちが大きくなった時は、前述の③にある気分転換が役立ちます


⑤引きこもってしまうことを避けましょう。からだを動かすことで、自分の体調の変化に
気づくこともあります。また、できる範囲で、自分の好きなこと
(読書やゲームなどの楽しみ)をするのも良いことです。


⑥気分の落ち込みや眠れない日が続く、かぜの症状が改善しないなどの変化が
ある時は専門家(カウンセラー、医師等)に相談しましょう。

2011/04/11

震災から1ヶ月 #ptsd_jp #311care #jishin

今日で、震災から1ヶ月経ちました。
震災直後からASDと指摘をされていた方々の中には、PTSDと
診断内容の変わる方も居るかも知れません。
今一度、PTSDの症状について、おさらいしたいと思います。


・追体験 フラッシュバックとも言う。トラウマの原因となった出来事を繰り返し鮮明に
思い出したり、悪夢を見たりします。

・回避  トラウマに関する出来事や、関連する事柄を避けようとする傾向が出ます。

・過覚醒 神経が高ぶった状態が続き、不眠や不安が強くあらわれます。


他には、鬱の傾向が有ったり、大きい物音に過敏になったり、人混みが
全くダメになってしまう方も居るでしょう。
イライラ、怒り、自責の念、虚脱感、極度の疲労、死にたいと思ったりする方も
出てくるかも知れません。

Twitterで何度も呼びかけていますが、これはみな、異常な事態を体験した後ならば
誰にでも起こりうる正常な反応であると言えます。
しかし、症状が出てから4週間以上経過した場合に、PTSDを疑います。
3ヶ月以内に軽快する場合もあれば、何ヶ月、何年もかかる場合もあります。

PTSDに対処するためには、ご本人が周囲や医師に相談することも欠かせませんが、
茫然自失としてしまって、自分から何も言い出せない場合もあります。
気丈に振る舞おうとするあまり、心の不調を押し殺して元気に振る舞ってしまう場合もあります。
周囲の方の理解と観察、手助けが必要になります。

PTSDになった事で、また、PTSDの家族が出たことで、パニックになってしまう方も
居るかも知れませんが、なるべく落ち着いて、状況の把握と理解をする事が欠かせません。
慌ててしまうのも仕方のないことです。どうしたものかと立ちすくんでしまうのも仕方のないことです。

まずは、「これは、あんな事があった後なのだから当然の事なんだ」と
理解することが必要です。気が狂ってしまったと思う必要はないのです。
とはいえ、症状は本人や家族にとって非常に辛い物ですから、我慢する必要は有りません。

自分に無理のない、話せる範囲で周囲や医師に頼り、適切な処方をしていただき、
PTSDに対処していってください。
PTSDの家族にどう接していったらいいのか、よくお医者様に聞くようにしてください。

「あなたがこんな事になって私は悲しい」
「早く元気になってくれなくては困る」
「心が弱い、打たれ弱い、意志が弱いからこんな事になる」などの言葉は避けるべきです。
PTSDになってしまった本人には、何も悪い所など無いのです。全て震災のせいなのです。

怒りの持って行き場のない状態に追い込まれるかも知れませんから、ご家族も
「自分のケアはどうすべきか」という事を医師に聞くのも必要かも知れません。
多くのストレスがかかるでしょうから、気分転換に何が出来るかも考えてください。

Twitter上では、#ptsd_jpというハッシュタグで、情報の共有や相談窓口を設けています。
罹患者本人にかかわらず、ご家族、周囲の方からのご質問も受け付けています。
遠慮せずご利用なさって、心の重荷を解いていってください。

一人でも多くの方が、一日も早くPTSDから解放されることを願ってやみません。

2011/04/04

【フラバ注意】今だから言えること、言いたいこと #ptsd_jp #311care #jishin

ご存じの方が殆どだと思うが、筆者はPTSD罹患者である。
鬱病、パニック障害、解離性人格障害などなど、色々と併発している。

PTSDの原因の1つには、幼少期からの親の間違った愛情の示し方もあるが、
ほとんどは前夫からのDVが元になっている。

前夫は、結婚してすぐに働くことを否定し始めた。
地元の八百屋から切り落とした大根の葉っぱをもらったりしながら食いつないでいた。
そうとうな年数がまんした間に子どもが二人出来た。
仕事で日銭が入ると片っ端から使い、家計にはお金が入ってこなかった。
給食費もまともに払えなかった。さすがに私も我慢の限界を通り越していた。
離婚の話を持ちかけると、前夫は豹変した。

DV、モラハラ、レイプ、脅迫が始まり、エスカレートしていった。
ほとんど軟禁状態に置かれ、日々暴言、暴力を浴びせられレイプされ続けた。
何ヶ月くらい続いたのかは、記憶から欠如していて覚えていない。

夫は自分の実家へちょこちょこと帰るようになり、その間に舅と姑がやってきて
「夫婦で話し合いがつくまでは子ども達を預けなさい」と言われ、そのまま
二人の子どもは騙し取られた。
住民票から転校手続きから全て済ませてあったのを後で知った。
調停では、「産んだからって親権取れると思ったら大間違いよ」と切り捨てられた。

ライフラインは勝手に止められ、あわてて契約したPHSの番号もすぐにバレた。
執拗な脅迫。突然家へ帰ってきて狂ったように物を物色していく。
なすすべが無かった。
年金生活暮らしで、癌と闘っている父の居る実家にあまり心配をかけたくなくて
「なんとか一人で暮らしている」とだけ伝えていたような記憶がある。

日々繰り返される執拗な脅迫に命の危険を感じた。「ああ、殺されるな」と何度も思った。
やっとの事である日、友人達の助けで、夜逃げ同然に逃げ出し、ひそかに
契約していたマンションへ引っ越すことが出来た。

だが脅迫は止まらない。
マンションの電話番号もすぐにばれた。PHSから携帯にしたが、それもバレた。
日々脅迫電話がかかってきた。何年も続いた。

それでも、自分の生活をしていかなければならない。
覚えたてのパソコンで必死にOfficeを覚え、フォトショを覚え、派遣会社に登録した。
すぐに派遣先が決まり、頑張って働いた。

帰りの電車の中で小さな子どもを見ると過呼吸になり、パニックになりそうになった。
それも何年も続いた。悪夢も見出すようになっていた。眠れない日々が続いた。
それでも、「暮らして行かなくては、自立しなくては」と必死で頑張った。
自分の心と体の変化に気がつかない振りをして月日が過ぎていった。

軟禁状態の時に電話で助けてくれていた人と結婚し、子どもを見てもまだ
辛い時期が続いていたが、二人の間にも子どもを作った。可愛かった。
母乳を良く飲み、離乳食をいっぱい食べ、すくすくと育った。
子育てが楽しくて仕方がなかった。
ああ、やっと自分も幸せになれるんだなと思った。そんな日々が1年ほど過ぎた。

突然それはやってきた。何がきっかけだったのか覚えていない。
突然のパニック発作に襲われ、家中を暴れ回った。
お医者様に連れて行かれ、「育児ノイローゼだ」と言われたが、全くピンと来なかった。
次に行った病院では「鬱病」と診断され、すぐに入院させられた。

隔離病棟で、小さな棚とベッドと簡易トイレがあり、全てモニタリングされていた。
分厚い鉄の扉が閉められ、ガチャガチャという鍵の音を聞くとパニックになった。

退院してからどれくらい経ったころだろうか。血栓になり入院することになった。
その入院先に、定期的に通ってきている精神科のお医者様が居た。
相談に乗って貰うと、「それは鬱ではなくPTSDという病気ですね」と言われた。

血栓が回復してから、通っていたお医者様に「PTSDと言われたのですが」と申し出たが、
「いや、基本は鬱ですから」と、投薬内容を変えてくれることはなかった。
何度もリスカやODを繰り返し、ICUにも幾度となく入った。
ある日担当の先生が別の病院へ移ることになり、その時やっと、
「PTSDと診断した先生の所へ行ってみよう」という気になり通い始め、現在に至っている。

私が書きたかったのは、お涙頂戴的なストーリーではない。

お気づきの方も居ると思うが、前述したように、私は「我慢」をしていた。
心身の悲鳴に声を貸さず、ただがむしゃらだった。「病院に行くヒマなんて無い」と思いこみ
精神科専門医のところへ行くことをかたくなに拒んでいた。あるいは思いつかなかった。
その事が後になって、遅延型のPTSDという形で私を襲うことになった。

被災地でこれを読んでいる方に、本当にお願いだから聞いていただきたい。
「我慢しないで、見ぬ振りをしないで、気がついて」。

PTSDは、早い段階で適切な処置をすればまぬがれられる病気です。
本当にお願いです。これを読み終わったらすぐに、医師に相談をして下さい。
1PTSD罹患者からの心からのお願いです。

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